MAY/2017
とある団体の役員を引き受けることになりました。
初仕事というか、初顔合わせがありましたので、向日町へ出かけました。
今、行政区画上は向日町なんて自治体は存在しません。
向日市が自治体としての名前です。
向日町から向日市へと市制移行したのは1972年のことですが、向日町という呼び名が市民だけでなく近隣住民の間に今なお深く浸透しています。
行政区画上の名称は向日市だけれども、町の名前は従来どおり向日町だという意識なのだと思っています。
僕がよく行く Vietnam の Saigon という呼び名と Ho Chi Minh 市も同じでしょう。
お上が歴史的経緯を無視して勝手に名付けた名前に違和感を感じて、愛着ある町の名前を使い続けることはどこも同じだと思います。
「昔は Saigon という名前でしたが、現在は Ho Chi Minh という名前なんです」なんて説明をしたら鼻で笑われそうです。
いつの日か行政区画上の名称がそのまま街の呼称として定着する日が来るかもしれませんが、今はまだその時期ではないようです。
向日町。
午前中で仕事を終えて、駅へと向かいました。
子供の頃に父に手を引かれて、向日町競輪場まで歩いたことを思い出します。
時間を経て、その道は京都から西宮を結ぶ西国街道だったと知ることになりました。
今は隣の神足(長岡京市)のほうが格上の町になった感がありますが、昔は圧倒的に向日町のほうが格上でした。
このように古い町ですから、昔ながらの料理屋で昼からやってるところがないかなあと思いながら歩いていると、中華料理の看板が目にとまりました。
「菜〜からだに優しい中華料理〜」
ふーん。
狙っているお店とはまったく方向性が違いますが、雨も降っていて探すのが面倒でしたので入ってみることにしました。
まるでゆるふわカフェのような店内です。
他には家族連れと女性のグループ客がいました。
奥の席に座って、3つあるランチセットの中からAセット(豚肉とじゃが芋もち新玉葱の甘酢)をオーダーしました。
ビールはクラシックラガーとハートランドがあるとのことでしたので、迷わずハートランドにします。
これだけで店の姿勢がわかるというもの。
「こんにゃくの煮物と胡瓜」
前菜らしい品です。
「椎茸と筍の山椒和え」
乙訓(このあたりの広域な呼び名)らしいです。これが美味しかった。
ごはんにもぴったりですけれども、清酒のつまみにしたいと切実に思いました。
スープはまあ普通のたまごスープです。
「豚肉とじゃが芋もち新玉葱の甘酢」
あっさりとした味付け。たしかに体に優しいという感じ。
京都あたりでは時折ある中華です。
味は悪くないですけど、豚がちょっとクセが残っていたかな、と。
デザート(杏仁豆腐又はくず抹茶)はパスしました。
全般的にはアリだと思いました。
ランチセットでしたけれども、値段も高くない(950円税込)です。