OCT/2017
めっきり少なくなった昔ながらの食堂。
平成になったばかりの頃ならば、まだまだ町のいたる所にありましたが、ここ最近はどこにあるのかわざわざ探してから行かなければならないほどになりました。
消費者の嗜好が大きく様変わりして、利用者がめっきり少なくなったことが大きな要因であることに間違いありません。
ロードサイドのチェーン店やショッピングモールの中にあるフードコートにその役割をとってかわられたのだと思います。
しかしながら、そのようなお店で出されるセントラルキッチン方式の料理とは違い、町の食堂で提供される昔ながらの手づくりの料理には、情緒だけでなく味もたしかなものが多いと思うのです。
そんな味を求めて、このみやこ食堂を訪れました。
地下鉄烏丸線鞍馬口駅の近くにあります。
昔、この近くの職場に勤めていたときに、時々訪れていたお店です。
久しぶりにお店を訪れてみて、昔とかわらない店構えにほっとしました。
そして、ちゃんと営業を続けてくれていたことに、嬉しさを感じました。
店内の様子。
13時過ぎに入ったところ、お昼のピークは過ぎたようで客席はまばらでした。
こちらも昔ながらのスタイルを保っています。
ショウケースには、稲荷寿司やばら寿司、季節のおこわ(この日はくり赤飯)などが並べられていて、ここからも選ぶことができます。
こちらへ来たときには、90%以上の確率で注文をするのが、この「肉鍋ライス(630円)」です。
牛肉と白菜や葱などの野菜を煮た鍋で、少し甘めのダシが特長です。
お好みで七味をかけるのも、これもまた良し。
「だいたい京風のダシに、どうしてこうも七味って合うんやろ?」なんて、一人勝手にのろけながらいただきます。
たっぷりダシを吸ったお麩をご飯の上にのせて、ご飯と一緒にかきこむとお麩からじゅわっとダシがしみ出てきてたまりません。
また、半熟のたまごをご飯の上に落としたりするのも、これまたいいんですよね。
ごくごく普通の食堂です。
でも、本当に安くて美味しいお店は、こうしたさり気なさを身にまとっているものだと思います。