AUG/2020
名鉄の路線網は広く愛知と岐阜の2県にまたがっています。
総営業距離は444.2kmと、近鉄、東武に次いで日本第3位の路線網。
愛知と岐阜のマイナーな町への移動も可能なため、まだ見ぬ町へ名鉄で出かけてみたい。そう思わせる路線がたくさんあります。
ただ近年はローカル線の廃止が相次ぎ、もたもたしていると利用する機会を失ってしまいそう。
そんなローカル線の1つであろう名鉄広見線に乗ってきました。
「新可児駅」
名鉄広見線は愛知県犬山市の犬山駅から岐阜県可児郡御嵩町の御嵩駅まで22.3kmの路線です。
ただ歴史的経緯から犬山から新可児(名鉄により開業)までと新可児から御嵩(東濃鉄道により開業)とで趣の異なる路線となっています。
そのため犬山から御嵩までの直通運転はなく、この新可児で乗り換えが必要となっています。
「可児川」
定刻どおり、10:44 に新可児駅を出発。
新可児駅を出てしばらくすると可児川を渡ります。
「明智駅」
麒麟ゆかりの地
かつて八百津線という支線があり、ここ明智駅から線が伸びていました。
この路線も一度乗ってみたいと思っていたのですが、2001年に廃線となっています。
日本は人口減少社会。
今後ますます利用者の減少に伴い廃線が多くなっていくでしょうから、ローカル線の旅情を味わうのは今のうちかもしれません。
車窓にはのどかな景色が広がります。
あぁ日本の夏。
車内もガラガラです。
鉄橋で再び可児川を渡ります。
広見線は可児川に沿うように御嵩まで路線が伸びています。
「御嵩駅」
広見線の終点である御嵩駅には、定刻どおり 10:55 に到着。
新可児から御嵩まではわずか4駅でした。
「けったれんたる」
東海地方での自転車の呼称。
電動自転車が用意されていて、なんと無料で利用できるそうです。
「願興寺」
平安時代に開創されたというこの願興寺の門前町として発展してきた町だそうです。
このときは大規模な改修工事中のようでした。
「御嵩宿」
また御嵩は中山道49番目の宿場町。
江戸から御嵩までは約96里(≒377km)の距離のようです。
「魚邦」
めぼしをつけていたのはこちらのお店。
鰻をはじめ、季節の料理をいただくことのできるお店です。
11:30 の開店時間より10分以上も前にお店に到着しましたが、席に案内をしていただきました。
「注文してもらっても大丈夫ですよ」とありがたい言葉もかけていただいたので、お目当ての鰻とお酒を注文することにしました。
「美濃天狗(美濃のつらら酒)」
日本各地の銘酒がありましたけれども、やはり地酒を選びたいところ。
つらら酒という名前に惹かれて選びました。
あまり好んでは飲まないにごり酒でしたが、微発泡でフレッシュな味わいはこうした夏の暑い日には悪くないかなと感じました。
「ひつまぶし(梅)」
鰻丼かひつまぶしにするか少し悩んでひつまぶしを選択。
ひつまぶしはボリュームが多過ぎるときがあるからと梅(1/2)にしたのですが、これでも結構なボリュームです。
鰻は間違いないおいしさです。
薬味で茗荷が添えられているのが嬉しいと感じます。
「茶碗蒸し」
最後にはデザートのアイスクリームまで。
これで2,300円でしたので、たいへんお値打ちです。
とても良かったです。
少し酔い覚ましにぶらぶらと町を散策して駅へと向かいました。
どこまでものどかな夏の風景。
子供のころの夏休みの思い出が甦ります。
さて、名鉄に乗って次はどこへ行こうか。
三河や尾張の小さな町を訪ねてみたいな。
そんなことを思っています。