APR/2021
また南海のなんば駅へやってきました。
紀淡海峡に面した港町「加太」へ行ってみることにしました。
南海電鉄の「加太観光きっぷ(特急指定券込2,520円)」を購入して、サザンに乗り込みます。
ガラガラの指定席車両の窓側シートでリラックス。
和歌山市駅までは約1時間の鉄旅。
「めでたい電車」
南海電鉄では和歌山市から加太までの南海加太線を「加太さかな線」と命名しています。
温泉や海の幸などを楽しむことのできる港町加太へと誘う戦略ですね。
そしてそんな加太さかな線に、加太名物の鯛をモチーフにした特別な車両「めでたい電車」を走らせています。
今回はこの電車にも乗ってみたいと、加太を目的地に選びました。
和歌山市駅に到着して、加太さかな線に乗り換えます。
ホームで待っているとめでたい電車が入線してきました。
「なな、さち、かい」
3種類のめでたい電車があるそうですが、そのうちの「なな」がやってきました。
車内も鯛を象ったものに溢れています。
椅子もなにやら海を感じさせるデザインとなっていました。
加太さかな線は単線です。
途中どこかの駅で、反対方向からの電車を待ちました。
「加太駅」
和歌山市駅から約20分で加太駅に到着。
加太の町はとても小さな町です。
港町らしい細い道をてくてくと歩いていくと、ほどなくして海が見える場所に到着しました。
「太平洋岸自転車道」
千葉県銚子市から和歌山市までの約1400キロを結ぶ「太平洋岸自転車道」というものがあるそうで、その和歌山側の終点がここ加太らしいです。
サイクリストの端くれですが、まったく知りませんでした。
「紀淡海峡」
いい天気。
遠くに四国まで見えます。
「淡嶋神社」
なにやら雛流しの神事で有名な神社だそうです。
また恋愛成就のパワースポットとしても知られているらしく、カップルや女性のグループなどもちらほら見かけました。
「魚市商店」
門前には3軒のお店が並んでいます。
Google の評価を見ていると、最も人気のないお店がこちらの魚市商店。
見比べると、一番商売っ気がなさそうに感じました。
単に海産物を焼くだけならば、大きく当たり外れなどないだろうとお店に入りました。
「おく貝」
名物だというおく貝。
はじめて食べました。
ぐんにゃりした食感で、さほどいいとは思えず。
まぁ貝の焼きものですから、ほぼ醤油の味ですね。
焼きものを肴にゆっくり飲もうと冷酒を注文。
「いわし(300円)」
なかなかのボリューム。
値段も安くて酒の肴にもってこいです。
「ところてん(300円)」
加太名物だというところてん。
われわれはもちろん黒蜜です。
小学生のとき、夏になると、50円玉を握りしめて、近所の豆腐屋へところてんを買いに行ったのを思い出します。
「友ヶ島汽船」
友ヶ島へ行ってみようかと思ったものの、往復2,200円という乗船料金を見てすっかり萎えました。
すぐそこの島へ行って帰ってくるだけなのにアホらしい。
観光客しか利用しないからこんな料金になるんでしょう。
生活している人たちにも必要とされるものかどうか。
世界のどこへ行こうが観光地だとか観光客しか食べない名物料理なんてものには興味がありません。
「よむぎ餅」
提川沿いの道を歩いているとよむぎ餅という文字が目にとまりました。
和歌山あたりではこのように言うそうです。
どれどれ、ショウケースの中を覗いてみます。
素朴な包み紙のお餅。
1つ買って帰ることにしました。
まぁ味のほうは普通でしたね。
加太駅に到着すると、駅員さんから呼びかけられます。
「もうすぐ出発しますよー」
急いで電車に乗り込みました。
帰りの電車は「かい」。
※写真は和歌山市駅で撮影しました。
海の中をモチーフとした電車だそうです。
車両の塗装色と同じく、車内もいろいろとブルーの装飾でまとめられていました。
「平和酒店」
紀土の平和酒造のコンセプトショップが、和歌山市駅ビルのキーノにありました。
清酒はもちろんクラフトビールも飲めるバーがありましたので、電車の待ち時間に立ち寄ってみました。
「HEIWA CRAFT」
高野山の伏流水を利用しているという平和クラフト。
いくつか種類がある中、Pale Ale をオーダー。
やはり Ale が好きなんです。
「無量山」
自分用のお土産には清酒を購入。
一口含むと、華やかすぎない香りとほのかな甘さ。
そして飲み口はとても柔らか。
紀土そのものはあまり好きではなかったのですが、こちらのお酒はとても気に入りました。
前回は和歌山城、今回は加太。
いずれも和歌山市でした。
和歌山市は和歌山県の北端にあり、韓国でいえば Seoul のような場所です。
和歌山の県土は南に大きく広がっています。
海外へ行けないこの時期、さまざまな町を機会があれば見てまわりたいと思っています。