MAR/2021
吉野山と一口に言いますが、なかなか広大であるということをはじめて知りました。
大峰山脈へ約8kmもの尾根続きの山稜の総称であること。
その中心となるのが金峯山寺であり、山岳霊場として多くの参詣者を集めてきたこと。
また後醍醐天皇が開いた南朝の拠点でもあり、歩いているだけで日本の歴史を感じさせてくれます。
すべてを見ることは途方もないことに感じられたので、吉野山の中でも桜の名所として知られる吉水神社まで歩くことにしました。
吉水神社へ行く途中。
ここからも蔵王堂を見ることができました。
「一目千本」
中千本、上千本の桜を一望できる場所。
ほぅ、これが名にし負う一目千本か。
かつて豊臣秀吉が盛大な花見の会を、5日にわたって行った場所。
全山花開くにはまだ早い時期ではありましたが、その雰囲気はよく伝わりました。
夜明けや夕暮れどきなどを狙えば、かなり素晴らしいのではないでしょうか。
「吉水神社」
かつては金峯山寺の僧坊であった場所が明治の神仏分離令により、神社となったそうです。
ひとしきり見学した後、もと来た道を戻ることにしました。
「ひょうたろう」
昼ごはん用にと名物柿の葉寿司を買って帰ることにしました。
「七曲り」
帰りはケーブルカーではなく、徒歩で近鉄吉野駅まで行くことにしました。
通称七曲りと呼ばれる道を下っていきます。
「展望台」
七曲りを下るところにある無料休憩所。
ここからも桜を眺めることができます。
15分くらい歩いて吉野駅に到着。
いい運動になりました。
「青の交響曲(シンフォニー)」
吉野へ来たもう1つの目的は「青の交響曲(シンフォニー)」という電車に乗ることでした。
”上質に乗って、奈良の懐へ。”
そんなキャッチコピーで、大阪阿部野橋と吉野を結んでいます
なかなか良さそうですけれども、特別車両料金は210円とたいした金額ではありません。
以前、近鉄ご自慢の観光特急「しまかぜ」に乗車したときには、たいへんがっかりしたものですから過度な期待は禁物でしょう。
ダイニングやバーなどはないとのことですから、桜デザインのアルコールを事前購入しました。
出発約10分前ぐらいに、ようやく乗車できるようになりました。
いざ車内へ乗り込みます。
「ラウンジ車両」
出発少し前になるとラウンジが利用可能とのアナウンスが流れましたので、早速見学にいきました。
丸テーブルが置いてあるだけ。
給仕の人間がオーダーをとりにきたりするわけでなく、めいめい勝手に座って話をするだけの設備。
こんなんいりますか?
またラウンジカーには売店があるものの、そこにはすでに行列ができています。
こういうところがまったくダメですね。
いくら高級感を演出してもお里が知れるといった感じです。
しまかぜのときと同じ。
ハードはそれなりでも、ソフトがまったくだめなのです。
行列に並ばないとモノが買えないなんてとっても貧相。せっかく盛り上がった気分も台なしです。
ぼやいていると、定刻(12:34)に吉野駅を出発。
さて昼ごはんにします。
先ほどのラウンジカーの売店で購入した大和肉鶏燻製と柿の葉寿司をアテにやりましょう。
柿の葉寿司は鯖に限る。
お酒に合うというのが1番の理由です。
鯖寿司を口に運んでは、ワンカップをぐいっと。
ラウンジカーでは地酒飲み比べセットが販売されていましたけれど、吟醸酒をチビチビやるよりは、野太くワンカップをぐいとやるほうが好みです。
春爛漫。
車窓に流れる景色を眺めていると、そろそろ自転車で出かけたいと思わせる気候になってきました。
「飛鳥駅」
飛鳥駅にある桜も満開が近いようです。
大阪阿倍野橋駅には、13:51 に到着。
行きと同じく約01時間20分。
大阪から吉野ってとても近いんだなあと実感できました。