JUL/2018
備前池田藩31万5千石の城下町であった岡山。
残念ながら第二次世界大戦において空襲に遭いましたので、古い町並みはあまり残ってはいません。
とはいえ歴史と文化のある街です。
それを探しながら旅をするのは楽しいものです。
城下町のシンボルである岡山城を見に出かけてみます。
この岡山城は、別名烏城(うじょう)と呼ばれ、その黒い外観が特徴です。
岡電東山線の城下が最寄駅となりますので、まずは城下まで向かいます。
「烏城みち」
岡山城へと続く烏城みち。
城下の電停からこの烏城みちの坂を上がっていくのが好きです。
朝早い時間ではありましたが、すでに30℃以上あり、少し歩くだけで汗が流れ出てきます。
また街路樹からは凄まじい蝉時雨で、実際の気温以上に暑さを感じる気がします。
まさに夏本番です。
烏城みちの坂を上がると景色がひらけ、旭川の向こうに岡山城の天守閣が見えます。
対岸の緑は後楽園。
この景色がとても好きです。
そして、どこか既視感がある景色なのです。
昔、インドの Agra Fort(アーグラ城塞) から見た Taj Mahal(タージ・マハル)を思い出させる景色だと言えば、言い過ぎでしょうか。
「地名由来図」
地名の由来とともに城下町の様子がよくわかります。
岡山城から西に向かって城下町が広がっています。
岡山城を築城した宇喜多秀家は、旭川を改修して城の北と東を巡らせ、堀の役割を果たすようにしました。
途中、日本三名園に数えられる「後楽園」へと渡る橋(月見橋)があります。
でも後楽園のネタは他の誰かに任せることにしましょう。
お城の石垣が見えてきました。
天守閣への搦手に到着。
烏城の謂れとなっている黒色の天守閣がよく見えます。
この天守閣も岡山空襲で焼失したので、昭和になってから再建されたものです。
「廊下門」
こちらの廊下門をくぐれば、天守閣まですぐです。
このあたりでやめにしましょう。
天守閣に行くのはやめにします。
「城と山は見上げるものであって、登るものではない」
僕はこう思っています。
下から見上げているだけなら美しい姿を見せる城と山。
でも、いざ登りはじめると途中悪路であったり、人やゴミで溢れていたり。
大したものはなにもないのに、入場料を取られたり。
ろくなことはありません。
何より登ってしまえば、その美しい姿を見ることができなくなってしまいます。
旭川に映り込む城の姿。
月見橋からの烏城。
あくまでこちらから仰ぎ見る烏城が美しいと思うのです。